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 防衛関連ニュース

「日米安保60年」に寄せて<下>
「複雑化する国際情勢における日米同盟の役割と展望」

2020年9月14日更新

 西原正(にしはら・まさし)平和・安全保障研究所理事長
 京都大学法学部卒業。米ミシガン大学大学院政治学研究科博士課程修了。京都産業大学外国語学部助教授、同教授。防衛大学校教授、防衛研究所第1研究部長、防衛大学校学校長を経て、2006年より現職。13年2月、産経新聞第28回「正論大賞」受賞。専門は東アジアの安全保障、国際政治学。安全保障懇話会会長。主著に(共監)『日米同盟再考』(亜紀書房)など。国際安全保障学会顧問。

 日米豪3カ国の共同訓練「コープノース・グアム」で、米空軍のB52戦略爆撃機を先頭に編隊を組む(その右下に)空自のF15、F2戦闘機、豪空軍のFA18戦闘攻撃機などの航空機(2013年2月、米グアム島付近の上空で)

 北朝鮮が弾道ミサイルを繰り返し発射した2017年、日米の海上・航空部隊は日本海で大規模演習を行った。写真は米海軍の空母「カール・ビンソン」(右奥)、「ロナルド・レーガン」(右手前)を中心に、編隊を組み航行する日米の艦隊。上空は空自のF15戦闘機部隊(2017年6月1日、日本海で)

1現行の日米同盟の役割と限界

 去る7月23日、米国のポンペオ国務長官は「(中国の)習近平総書記は破綻した全体主義イデオロギーの信奉者だ。このイデオロギーこそが、中国共産党の世界的覇権への欲望を示す」、「我々は中国を歓迎したが、中国共産党は我々の自由で開かれた社会を悪用した。中国は優れた知的財産や企業秘密をだまし取った」と手厳しい演説を行った。これは単なる米中対立ではない。冷戦時代の米ソのイデオロギー対決を想起させる。

 ソ連の崩壊後にできたロシアは民主制を装ったが、結局、専制体制に戻った。朝鮮半島の北半分は「金独裁」が続く。このように、日本の周囲には全体主義の国が中国を筆頭に3カ国もある。しかも核保有国である。日米同盟が中・露・朝を牽制し、東アジアの勢力均衡を日米に有利にしておくにはどうすべきか。

 もちろん最大の脅威は中国である。中国は、南シナ海、台湾、および東シナ海での海洋覇権を拡大し、米国の影響力を西太平洋地域から駆逐することを狙ってきた。

 これに対抗して、米国はオーストラリアと組んで、中国の南シナ海岩礁の占有を違法だとし、南シナ海で共同軍事演習などをして強い拒否姿勢を見せている。さらに中国は、・・・

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2日米同盟の今後の役割と展望 外交力を効果的に伸ばせ

 これまでの日本の外交は、「日米同盟を維持しながら、日中友好を築いていく」ことであった。そして本年の春には習近平国家主席を公式招待することになっていた。この計画はコロナ禍で中止となったが、尖閣諸島周囲を長期間遊弋(ゆうよく)して日本の巡視船に圧力を加える中国公船からは、全く対日友好の姿勢を見て取ることはできなかったし、その後もその姿勢はきわめて敵対的である。

 日米安保条約が発足して以降、日米間にこれだけ大きなギャップが生じたことはなかった。日本が第一にすべきことは、日米間の対中政策の大きなギャップを調整し、西太平洋における中国の覇権主義的行動を抑止する米豪などと今後どんな共通行動をとるべきか、その施策に取り組むことである。

 新型コロナによって米中対決が先鋭化し、主要国が二分断した今日、日本は米国との同盟関係を一層重視して民主主義陣営内で主要な役割を果たそうとすべきである。それは「日中友好」とは距離を置き、自由と民主主義を重んじる勢力に入り、それを支援することである。

 自由主義勢力の中核であるG7(主要国首脳会議)の加盟国を現在の7カ国に、オーストラリア、インド、インドネシアなどの民主主義国を加えて、一層強力な先進国首脳会議とすることに、日本が外交的努力をすることが重要である。

「自衛権の範囲」柔軟に解釈

 現在の日本の・・・

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